「私の育て方のせい?」起立性調節障害(OD)の我が子を責め、自分を責めてしまうお母様へ

「朝、どうしても子どもが起きられないのは、私の育て方が悪かったの?」 「夜遅くまでスマホを見させていた、私の甘やかしのせい?」

起立性調節障害(OD)のお子さんを持つお母様から、このような切実なご相談をいただくことが本当によくあります。

学校の先生から「ご家庭での生活リズムを見直してください」と言われたり、周囲から「親が甘やかすからだ」と心ない言葉をかけられたりして、夜な夜な「起立性調節障害 母親のせい」と検索しては、自分を責めて涙を流していませんか?

まず、一番最初にお伝えさせてください。 お子さんが動けないのは、お母様のせいでは絶対にありません。ご自身を責めるのは、今日でもう終わりにしましょう。

今回は、なぜお母様のせいではないのか、そして今本当に必要なことは何なのかを、専門的な視点と、同じ悩みを乗り越えたある親子の実例を交えてお伝えします。

① 起立性調節障害は「母親のせい」ではなく、純粋な「身体の病気」です

子どもが朝起きられず、学校を休みがちになると「愛情不足」や「しつけの悪さ」を疑う人がいますが、それは大きな誤解です。

起立性調節障害は、心理的な問題や家庭環境が原因で起こるものではなく、自律神経のトラブルによる「純粋な身体の病気」です。

思春期は、急激な身体の成長に自律神経の機能が追いつかなくなりやすい時期です。朝、目が覚めても血圧が適切に上がらず、脳や上半身に血液が十分にいきわたりません。

  • 朝、脳が「極度の貧血状態」になっている
  • 体が鉛のように重く、激しいめまいや頭痛、吐き気がする

これは、本人の気合いや、お母様の育て方でコントロールできるものではありません。「低血圧の人が朝弱い」のを親のせいにしないのと同じように、起立性調節障害も親のしつけとは1ミリも関係がない、医療機関で扱うべき疾患なのです。

② 親世代には少なかった?「気合い・根性の問題」と思われていた背景

お母様方が「自分のせいだ」と思い詰めてしまう背景には、周囲(特におじいちゃん・おばあちゃん世代や学校のベテラン教師)からのプレッシャーもあります。

「私たちの時代には、そんな病気はなかった」 「しんどくても、気合いで学校に行けばなんとかなった」

確かに、今の親世代やそれ以上の世代が子どもだった頃は、起立性調節障害という病名自体があまり知られていませんでした。当時は、朝起きられない子は単に「朝寝坊な子」「気合いが足りない子」「怠け者」として片付けられ、無理やり学校に引っ張っていかれていた時代です。

しかし、現代は子どもたちを取り巻く環境(受験のストレス、SNSによる睡眠の質の低下、気候の激しい変化など)が大きく変わり、自律神経を乱しやすい要因が増えています。

「昔はいなかった(=だから今の親の育て方が悪い)」のではなく、「昔は病気だと気づかれずに、子どもが根性論で無理をさせられていただけ」なのです。時代遅れの根性論に、お母様が振り回される必要は一切ありません。

③ 最も重要なのは、罪悪感を手放し「まず病気を正しく知ること」

「私のせいではない」と分かったら、次に重要なのは「この病気のメカニズムを正しく知ること」です。

お母様が「なんで起きられないの?」と不安やイライラを抱えたまま接していると、その焦りはお子さんに確実に伝わります。子ども自身も「学校に行けない自分はダメ人間だ」と自分を責めているため、親の焦りがプレッシャーとなり、自律神経はさらに緊張して症状が悪化するという悪循環に陥ってしまいます。

まずは、お母様が治療の第一歩として以下のことを理解してあげてください。

  1. 午前中と午後で、別の人のように状態が変わる病気であること
  2. 「サボり」ではなく、脳に血がいっていないという物理的なエラーであること
  3. 休ませることは「甘やかし」ではなく、エネルギーを回復させるための「治療」であること

お母様が病気を正しく理解し、「そっか、身体がしんどいんだね。じゃあ午前中はゆっくり休もう」とドッシリ構えてくれる安心感こそが、お子さんの自律神経を緩める一番のクスリになります。

④ 正しい理解のために:他の「起立性調節障害の子どもたち」のリアルを知る

病気の知識を頭で理解しても、「そうは言っても、本当にこれで大丈夫なの…?」と不安になるのが親心ですよね。

そんなときは、「同じように起立性調節障害で悩み、そこから一歩ずつ前を向いていった他の家庭のリアルな姿」を知ることが、何よりの救いになります。

「悩んでいるのは自分たちだけじゃない」 「あの子も同じように午後から元気になっていたんだ」 「こういう経過をたどって元気になっていくんだ」

他のお子さんの実例を知ることで、孤独な子育てから抜け出し、未来への希望(見通し)を持つことができるようになります。

⑤ 実例に基づくショートストーリー:小説「まゆみノート」

ここで、当院で実際にあったお母様とお子さんの変化をベースにした、ある小さな物語をご紹介します。今まさに苦しんでいるお母様に、ぜひ読んでいただきたいお話です。

【小説】まゆみノート 〜暗闇の中から光を見つけるまで〜

中学2年生の娘・まゆみが朝起きられなくなったのは、ある初夏の朝だった。 「頭が痛い…気持ち悪い…」 布団から一歩も出られない娘を見て、母親の私は焦った。「昨日、スマホを遅くまで見ていたからじゃないの?」「学校で行きたくないことでもあるの?」

最初は遅刻、やがて全く起きられなくなり、部屋に引きこもるようになった。 ネットで検索すると出てくる『起立性調節障害』の文字。そしてその後に続く『母親のせい』『過干渉』という言葉。

「私の仕事が忙しくて、寂しい思いをさせたから?」 「私が過保護に育てすぎたの?」 毎日、自分を責めた。リビングで一人、声を殺して泣いた。

そんなある日、すがる思いで訪れた整体院の先生から、思いもよらない言葉をかけられた。 「お母さん、よく頑張りましたね。でもね、まゆみちゃんが起きられないのは、お母さんのせいじゃありませんよ。首まわりの骨格が歪んで、自律神経がガチガチに緊張している『身体のエラー』です。車のブレーキが故障している状態なのに、運転手の性格を責めても直らないでしょう?」

その言葉に、涙が溢れて止まらなかった。私のせいじゃ、なかったんだ。

それから私は、毎朝まゆみを無理に起こすのをやめた。ノートを一冊買い、まゆみの様子をただ記録することにした。それが我が家の『まゆみノート』。

『○月○日:朝は顔色が悪くぐったり。14時、笑顔が見られて自室から出てくる。夕食は完食。』

ノートをつけて客観的に見てみると、面白いことが分かった。まゆみはサボっているのではなく、本当に午後になると血の巡りが良くなり、元気を取り戻しているのだ。病気のメカニズムが、ノートを通して腑に落ちた。

先生のアドバイス通り、背骨や首のバランスを整える施術を重ねるうちに、まゆみのノートに変化が現れ始めた。 『朝9時に自分で目が開いた』『午前中からリビングで過ごせた』。

ある日、まゆみがノートを開いて言った。 「お母さん、私、次の水曜日の午後から学校に行ってみようかな」

母親である私が「私のせいだ」という罪悪感を手放し、まゆみの身体の力を信じて見守れるようになったとき、まゆみの止まっていた時間が、静かに動き出したのだった。

一人で抱え込まず、まずは私に相談してください

今、お子さんのことで頭がいっぱいで、お母様自身の心がボロボロになっていませんか?

起立性調節障害は、適切なアプローチ(自律神経の通り道である骨格を整え、内臓を元気にすること)を行えば、必ず身体の器が元気になり、自分の力で起き上がれるようになります。

当院のLINE無料相談では、

  • 「私のせい?」と悩むお母様の心のカウンセリング
  • 家庭で今日からできる、子どもの自律神経を緩める声かけと環境づくり

など、臨床経験に基づいた具体的なアドバイスをお届けしています。

お母様が笑顔を取り戻すことが、お子さんの回復への一番の近道です。まずはその重い肩の荷物を、私に半分預けてくれませんか?

\ 最新情報をチェック /

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です